軽キャンパー ドリームミニ 車検・修理
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キャンピングカー用 3WAY冷蔵庫 の修理

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キャンピングカーに設置する冷蔵庫に、“3WAY冷蔵庫”というものがあります。

3WAYとは3種類の熱源、“DC12V”“AC100V”“プロパンガス”のことです。遊びに出かける前夜に、“AC100V”の家庭用電源で冷やしておいて、運転中は“DC12V”で保冷して、目的地に着いたら“プロパンガス”で冷やす。このような流れが一般的な使い方です。

仕組みをザックリと説明すると、本体背後に設置してあるくねくね曲がった長い管に入っている、冷媒である“アンモニア”を、“3WAY”いずれかの方法で温めて気化させて、長い管の中で循環・減圧させることにより庫内を冷やします。本当にザックリな説明でスミマセン。

とても便利な“冷蔵庫”なのですが、実は結構気難し屋さんで故障しやすく、個体によって違いますが、寿命も約8~10年と高価な割には短命です。

ところで、弊社ではお客様から“キャンピングカー”を下取りさせていただくことがあるのですが、その中には年季の入った“キャンピングカー”が多く、当然そこに設置されている“3WAY冷蔵庫”も車と同じ年数使用されてきた物がほとんどです。

ある日のこと、そんな下取り車に設置されていた“3WAY冷蔵庫”を復活させようと頑張っていました。(新品に変えたら販売値段に上乗せせざるを得なくなりますので)

まずは、“プロパンガス”を燃焼させる部分の吹き出し口の掃除をします。かなり細い吹き出し口なのですが、ココが詰まって冷媒が暖まらなくなり、結果循環せずに“冷蔵庫”が冷えないことが多いからです。・・・直らずですか。そんなに甘くはないですね。

お次は、本体背後に設置されている冷媒入りの管を修理します。この中で“アンモニアの冷媒”が固着・滞留して、循環していないことが多いからです。まずは冷蔵庫本体を車から取り外し、逆さにして一晩おいておきます。これだけで循環しだすこともあるようなのですが、まだ駄目のようですね・・・。

それでは管の湾曲部などを中心に叩いて振動を与えて、滞留しているであろう“アンモニア冷媒”の循環を正常に戻しましょう。

おっ?ほんのり冷えてきましたね。

それでは最後の仕上げに、管の一部に巻かれている断熱材を新品に交換してみましょう。古い断熱材のカバーを開いてみると、やはりカラカラ・すかすかになっています。

おおっ!結構冷えてきました。これはもうちょっと頑張って、熱逃がし用のファンなどをつければ復活するに違いない。

と、思ったそのすぐ後に、見学にいらしたお客様が「冷蔵庫調子悪いならいらないからその分値段安くしてよ。」とおっしゃりまして、喜んでその“割引冷蔵庫なしキャンピングカー”をご購入されていきました。

“どんまい!!自分”