Press Release

プレスリリース

スズキ エブリイ メーカーオプション設定の安全装置

軽キャンパー ドリームミニ

「ドリームミニ」のベース車のほとんどは、「スズキ エブリイ」です。

2015年の2月に、いわゆるDA64系(型式:EBD-DA64V)からDA17系(型式:HBD-DA17V)にフルモデルチェンジされてから久しいですが、現行型のDA17系には、標準装備あるいは大半のグレードに標準装備されている5種類の安全装置(1)と、ジョインターボの4速オートマ車とジョインの5AGS車にセットでメーカーオプション設定できる4種類の安全装置(2)が存在します。

標準装備されている5種類の安全装置(1)は、有無も言わさず最初から装備されていますし、前期型DA64系から継承されている周知(?)のものばかりなので、名前だけをあげておきます。

全グレード標準装備

  1. 64km/hオフセット前面衝突に対応した軽量衝撃吸収ボディー「テクト」
  2. SRSエアバッグを運転席・助手席に標準装備
  3. 身体をしっかり拘束するシートベルト
  4. 歩行者傷害軽減ボディー

JOINターボ、JOIN、PC・PA・GAの5AGS車に標準装備

  1. EBD「Electronic Brake force Distribution」付4輪ABS「Anti-Lock Brake System」(JOINターボ、JOIN、PC・PA・GAの5AGS車に標準装備。)

続いて4種類の安全装置(2)に関しては、後付け対応がないので43,200円(税込み)の費用を追加して新車オーダー時に装備依頼を出す必要があります。

また、2015年の2月時点では軽ワンボックス初採用の装置ばかりで馴染みがありませんので、おさらいの意味も込めて少々説明させていただきます。

1.衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポート」

走行中よそ見や居眠りなどで前方の車に追突しそうになった時に作動し、被害を回避あるいは軽減してくれる装置です。

ただし、作動条件は、約5km/h~約30km/hで走行中に前方車両をレーザーレーダーが検知している場合に限ります。そして、前方車両との速度差が約15km/h以下の時は衝突を回避できる場合があり、約30km/h以下の時は衝突の被害を少なくするとなっているので、渋滞などでの低走行時を想定した装置なのが分かります。

注意点は、作動時のほとんどが意識外の急停止でびっくりするので、その後のクリープ現象の前進を止めるために忘れずにブレーキを踏みなおすことと、ワイパーブレードの劣化によりフロントガラスが著しく汚れている、あるいは豪雨・豪雪などの時は作動しない場合があることです。実際作動しなかったとの体験報告を見たり聞いたりしたことがありますが、その時の走行速度(30km/h以下で走っていて追突しそうになる状況ってあまりないですよね)や天候、フロントガラスの状態がわかりませんし、30km/h走行時に作動したけど衝突の衝撃と重なってよくわからなかったなど不確定要素が多いので、性能や効果のほどはいかんとも言い難いです。

2.誤発進抑制機能

「ブレーキとアクセルを間違えて急発進、コンビニのガラスを突き破ってしまった」など、年配のドライバーによくみられる誤発進を防止するための装置です。

作動条件は、車両が停車または約10km/h以下での徐行中、前方約4m以内の障害物をレーザーレーダーが検知している状況において、4速オートマ車ではシフトを「前進(D、2、L)」に、5AGS車では「前進(D、M)」に入れ、かつアクセルを強く踏み込んだ場合です。

そして、作動内容としては、エンジン出力を最大5秒間抑制することで発進・加速をゆるやかにすると同時に、メーター内表示灯の点滅とブザー音でドライバーに危険を知らせるというもの。

言うまでもなく前向き駐車の時にしか役に立たない装置ですし、大体の場合駐車位置の4m先には壁だったり別の車だったりがあるので、どの程度強く踏み込んだら作動するのかが気にかかります。その判断があまりに厳しい(踏み込みが浅くても作動する)と、毎回の駐車がおっくうになってしまいそうなので。

3.エマージェンシーストップシグナル

走行中の急ブレーキに反応し、ハザードランプが自動で高速点滅することで、後続車に急ブレーキを知らせ、注意を促します。

作動条件は、急ブレーキを検知した際の車速が約55km/h以上の場合です。

これは、急ブレーキをかけた車の後続車のドライバーになってみないと効果のほどがわからない装置ですね。急ブレーキをかけた際通常のブレーキランプは点灯しますし、車体自体もビタッと止まるので、それだけで後続車も瞬間的にブレーキを踏むと考えられますが、それよりも早い反応を促されるようであれば、有益ということになると思うので。この高速点滅が急ブレーキ時のサインだというのが全ドライバーの共通認識になれば、俄然なくてはならない装置に格上げされるはずですが。

4.ESP(R)「車両走行安定補助システム」

「ESP」は「Electronic Stability Program」の略称で、AGの登録商標です。

機能としては、コーナーなどで前輪が滑ってしまった時、あるいは後輪が滑ってしまった時などに、横滑りを抑えるスタビリティコントロール、発進・加速時に駆動輪の空転を抑えるトラクションコントロール、急ブレーキ時にタイヤのロックを抑えるABSを総合的に制御することで、カーブからの飛び出しやスピンを防ぐというものです。

エンジントルク低減の度合いやブレーキをかける車輪とその強さは走行状況により変化するので、タイヤと路面間のグリップの限界を超えて横滑りやスリップを起こした場合にはその効果は期待できないとありますが、車両の走行安定性を失いパニックに陥りそうになった時に、少しでも助けになってくれるというならかなりありがたい装置です。その瞬間自分では冷静に判断しているつもりでも、逆方向にハンドルを切ったりしますので。(自分でも経験済みです)

以上です。

正直言って安全装置(2)の4種類すべてが、(安全装置(1)についても同様ですが)危機的状況に陥らなければ効果のほどを確認できないものばかりです。ですから装備させるかどうかはドランバーの判断で、どちらがお勧めと言いきることはできません。

ただし、後付けは不可能で、新車注文時に装備の意向を示さないといけないということだけは覚えておいてください。